不妊症の原因
1.排卵障害(15~20%)
① 閉経
② 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)
③
黄体化未破裂卵胞(LUF)
④
高プロラクチン血症
⑤
早発卵巣不全(POF)
⑥
機能失調(無排卵)性子宮出血
⑦
黄体機能不全
⑧
高雄激素血症
⑨
垂体前葉機能減退症
⑩
子宮内膜症
2.卵管障害(30~35%)
① 女性生殖器官および周辺組織の急性または慢性な炎症、慢性卵管炎、卵管積水、卵管卵巣炎、卵管卵巣囊腫、子宮筋炎、結締組織の炎症、腹膜炎、主にクラミジア感染淋菌感染、人工中絶、手術などによる
②
子宮内膜症
③
形成不全腫瘍
④
卵管閉塞
⑤ 盆腔血瘀症:静脈曲張による慢性的な瘀血症状
⑥ 生殖器結核 そのうち卵管結核が最も多い
3.着床障害
① 子宮因子(15%)
先天奇形、子宮筋腫、子宮内膜ポリープ、子宮内膜症、子宮腔癒着症
② 黄体機能不全(10%)
4.頚管因子(5~10%)
① 解剖学的な異常(先天と後天):早産、妊娠中期流産の主な原因の一つ
② 頚管粘液の異常
③ 精子―頚管粘液不適合
④ 頚管急性炎症、頚管慢性炎症(主な症状:おりものが多い、異常な臭い)
5.外陰部、膣因子
① 先天的な異常、
② 炎症:性器カンジタ症、膣トリコモナス症、細菌性膣症、性器ヘルペスなど
③ 腫瘍
6.免疫性不妊:抗精子抗体(ASAB)、抗リン脂抗体(APS)、抗子宮内膜抗原、その他、母児血型抗体(ABO血型抗原)、抗卵子抗体、HLA抗原、AFP、HLA抗原等も流産の原因になります。
7.女性性機能障害
症状は様々で、性欲低下、性交を嫌う、性高潮機能障害、性交痛など
8.全身性疾病による不妊症
① 肥満による不妊
② 甲状腺機能異常による不妊
③ 糖尿病による不妊
9.その他
① ビタミン欠乏による不妊:ビタミンA、E、B1、B2などの欠乏
② 微量元素欠乏による不妊:近年ますます重視されつつあります
亜鉛欠乏:肉類と貝類には亜鉛が豊富
セシウム:主に甲状腺機能に関与しています
銅
鉄
マンガン
③ 喫煙による不妊
④ 多量飲酒による不妊
⑤ 薬物乱用による不妊
⑥ 職業による不妊
金属元素関連
放射線、高温、騒音関連
化学原料、化学物質関連
農薬関連
長時間の立ち仕事、スポーツマン、動物に密接な職業
10.おたふくによる不妊:特に男性の精巣炎症による不妊が注目されています。
11.男性不妊:男性不妊編参照