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排卵障害不妊(排卵因子不妊、無排卵不妊症)に対する漢方医学漢方薬の効果と経験症例
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一 排卵障害不妊(排卵因子不妊、無排卵不妊症概略

不妊の原因は、排卵障害、輸卵管障害、子宮因子、子宮頚因子、膣因子等あり、特に排卵障害、輸卵管障害がよくみられる。排卵障害は不妊症の原因の1525%を占めている。

二 )漢方の確かな長所

1、大量の臨床実験と研究が証明していること:

①漢方は黄体機能を回復、卵胞の質を改善。

②子宮内膜の発育と分泌機能の改善。

③補腎漢方(続断、熟地黄など)の中に女性ホルモン作用の効果があり、クロミッドの女性ホルモンへの拮抗ダメージ作用を減らし、子宮頚粘液を改善し精子を通りやすくする。

④活血漢方(当帰、白芍、川芎など)は卵巣の微循環を改善し、卵胞の発育と排卵を促進する。

2、漢方と西洋の排卵促進薬を併用すると、排卵促進薬の女性ホルモンへの拮抗ダメージ作用を減らすことができ、排卵促進薬の使用量を減らすことができます。また周期を短縮させることもでき、排卵促進薬により発症する未破裂卵胞黄素化総合症(LUFS)の発生率を下げます。さらに流産率を減らすこともできます。

3、 長年の臨床経験から判明したこと:漢方の人体に対する長期効果とさまざまな症状への総合に確かな効果があり、かつ西洋医学法に比べて卵巣過度刺激症候群、多胎妊娠などの副作用ほとんどありません。

三 排卵障害不妊(排卵因子不妊、無排卵不妊症)

弁証論治

1:脾腎陽虚証

 症状:婚久不妊、月経の遅れ、月経が少量、色淡、または閉経、腰膝だるい、性欲減退、おりものが少なく薄い、体の冷え、夜尿頻多、足のむくみ、息切れしやすい、食欲不振、下痢気味、尿が白い、舌のむくみ、苔白、脈沈細。

治法:補腎健脾、温養沖任

2:肝腎陰虚証

 症状:不妊、月経の遅れ量が少ない、または閉経、おりものが少ない、膣の乾き、腰膝がだるい、めまいや耳鳴り、痩弱な体型、手足のほてり、イライラする、または生殖器発育の遅れ、排卵が無いまたは稀少、舌が赤っぽい、苔少、脈沈細。

 治法:補腎益精、養肝調沖

3:腎虚肝郁証

 症状:婚久不妊、月経が不定期、めまいや耳鳴りまたは脇乳房下腹部の苦満、溜め息、イライラして怒りやすい、舌淡黯、苔薄、脈細弦。

治法:疏肝解郁、養血調経(検査値と卵胞測定値の状況に合わせて)

4:腎虚痰阻証

 症状:婚久不妊、月経の遅れ、量が少ないまたは閉経、おりものが多く濃い、肥満気味、体毛が多い、顔が白っぽい、吐き気、倦怠感がある、めまいや腰のだるさ、冷え性、下痢気味、舌のむくみ、苔白膩、脈細滑。

治法:補腎健脾、燥湿化痰(検査値と卵測定値の状況に合わせて)

5:腎虚血瘀証

 症状:婚久不妊または継発不妊、月経失調、継期の延長、月経血が出にくい、経色淡黯または血塊がある、下腹部が痛いまたは苦しい、腰がだるい、手足の冷え、舌淡黯または瘀斑点がある、脈弦細。

治法:補腎化瘀、活血調経(検査値と卵測定値の状況に合わせて)

四 漢方の評価

長年の臨床実験が証明していること:漢方は排卵因子不妊症にかなり強力で持続的な作用があります。薬への耐性が少ないく、副作用も少ない、また後も再発率が低いという長所があります。漢方は卵巣の機能を上げ、妊娠率を高める確かな長所があります。

1、 排卵因子不妊症への漢方の考えは、まず月経を改善してから妊娠が可能になるというものです。

2、 補腎活血、化瘀通絡は排卵因子不妊の主な法の一つです。排卵前期または排卵期に活血化瘀通絡の漢方を用いることは、子宮内膜の栄養状態を改善でき、熟した卵子の排卵を促進します。臨床の観察により、多くの排卵因子不妊症の患者は腎虚と血瘀症状があります。補腎類漢方は卵胞の発育と排卵を促進し、さらに低下した女性ホルモンを回復させます。これは長年の臨床と実験室の研究で証明されています。巴戟天、淫羊藿、川続断などは雌のラットの垂体前葉、卵巣、子宮の重さを増加させ、また卵巣は黄体ホルモンに対して反応が敏感になり、妊娠機能を高めます。

3、 漢方は同時にBBT、超音波の測定と体内ホルモンの値も観察し、合わせて卵巣の排卵、黄体の機能、またホルモンの水準の状態を把握します。弁証論治を主に、弁病、適当周期療法を加えて全身と長期効果で確かな長所があり、かつ副作用が少なく、慢性疾患の長期に適しています。








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